介護する人にも大切なデイサービス

 「デイサービス」は、認知症などにより自宅で介護を受けている高齢者を数時間預かる介護サービスです。「通所介護」とも呼ばれています。要介護者は、自宅からサービス提供施設まで車両で送迎されるのが一般的です。送迎は施設のスタッフが担当するので、家族(親族)の付き添いは基本的に必要としません。
サービス提供施設に行くと、入浴や食事、身体機能を衰えさせないための軽いトレーニング(遊び)などのサービスを受けられます。施設には介護や医療についての専門知識を持ったスタッフが待機しているので、家族は安心して預けられます。
 デイサービスは、基本的に介護が必要になった高齢者のためのものです。しかし実態としては、自宅で介護を担当している人のためにも大切なサービスになっています。自宅介護にはいろいろなレベルがありますが、認知症などが重症化すると、基本的に24時間体制での見守りが必要です。排泄や徘徊に対応するには、特定の時間で区切ることは難しいのです。デイサービスの利用で要介護者を介護スタッフに任せられることは、家族にはリラックスの時間になります。
また、介護を担当できる家族が少ないと、買い物や銀行など日常的な雑事にあてる時間が確保しにくいため、一時的に施設に預けられることは貴重な時間の確保にもなるのです。適切に介護サービスを利用することは、自宅での介護を順調に続けるために要介護者にもその家族にも大切な選択になっています。